デジタルスチルカメラ専門 面白実験&コミュニティーサイト  Powered by Digiken-net
デジタルカメラ研究マガジン
デジカメで手軽にマクロ撮影をする方法
PART2
高倍率ズームデジカメを使ってみる
マルチアングル撮影が可能なDiMAGE A1編
すでに5年ほど前の機種になりますが、ミノルタ製の DiMAGE A1 がありました。
DiMAGE 7系統からのモデルチェンジで、アンチシェイクくと呼ばれるCCDシフト式手ブレ補正機能を高倍率ズーム機では初めて搭載した機種でも有りました。その後、A2からA200へと進化はしています。A200はまた機構が違っているので、ここではA1やA2のモデルの話になります。この機種、とても面白い機能がいくつか搭載されてました。そのひとつにボディー背面の液晶モニターが上下方向にチルト式で自由に動いて角度をつけられることと、液晶ビューファインダーも直角方向へ自由に角度を変えられます。古い機種とは言え、なかなかの逸品ですから、今回はこのデジタルカメラを使ってマクロ撮影のレポートをしていきます。中古品としてたまに流通しているようですし、今では1万円台から手に入るカメラです。

左側が通常の位置。右の写真は液晶部分をトランスフォーマーしたところ(笑)

これは何よりも「マクロ撮影」での最大の武器になります。
地上に近いローアングル撮影で、ものすごく使いやすいです。
キヤノンのPowerShot Gシリーズ(その後の DiMAGE A200も)みたいな横方向ににパカット開けるバリアングルモニターとはちょっと違い上下方向のみなんですが、ミノルタ式の方が使いやすいです。それに、液晶ビューファインダーまで動いてくれるので、カメラをしっかりフォールディングしながら接眼して真上から撮影するなんて事も簡単に出来ちゃいます。


吉田産業のDCR−250

大抵、どの機種でもそうですが、カメラのマクロ機能だけでは小さな花や昆虫の撮影までは不可能なので、いつものDCR−250を取り付けます。


カメラにマクロレンズを装着したところ。

DCR−250のワンタッチアジャスタがギリギリはまります(フィルター径49mm)。
コンバージョンレンズアダプタは不要。そのまま直付け出来ます。
望遠端以外では四隅が蹴られてしまうので、撮影時は注意。


荒川の土手にて撮影

CCDは2/3インチのサイズが搭載されています。オリンパスのE-10やE-20と同サイズ。レンズ一体型のコンパクトデジタルカメラとしては最大級です。E-20なんかがとても大きくて重いカメラだったのに比べると、レンズ性能は開放F値が落ちる(F2.0ではなくF2.8)とは言え、半分以下の重量と体積で2/3インチCCDを搭載出来ているのは嬉しい限り。

発色が地味だってことで、好き嫌いが分かれていました。
ここではVIVIDモードですべて撮影しています。
まぁ、見た目の素直な発色です。
こういうネイチャー系マクロでは問題ありません。
単純な風景写真を撮ると、ちょっと味気なく地味な雰囲気に写ってしまいます。


マクロ撮影は被写界深度との戦いです。
なので、大きなCCDサイズの一眼レフデジカメよりも、コンパクトデジタルカメラの方が被写界深度が無理に浅くならないため、絞りを無理に絞らずともピントの合焦域が広いのはとてもとても使いやすい。それでも2/3インチと大き目なCCDのため、ピントには細心の注意も必要。

チルト式の背面液晶モニターよりも、液晶ビューファインダーで見たほうが映像が詳細でピントも見やすいです。


AF範囲はかなり広い11点測距です。
とは言え、マクロの場合は合焦後にカメラを前後させて狙ったところに微調整しています。

ちなみにですね、この今回使っているDiMAGE A1は500万画素。A2やA200は800万画素になります。A1は不利に思えてしまいますが、実はカラクリもあって、A1のプログレッシブスキャンCCDに対してA2以降はインターレーススキャン。これにより、A1がシャッタースピード1/16000秒の超高速電子シャッターの利用が可能です。まぁ使わない仕様でしょうが、、(笑)。

デジタルカメラ大実験