オリンパス
C-700 Ultra Zoom
「増感ノイズ(低速シャッター編)」

オリンパスのデジタルカメラはこれまで長時間露光をするとノイズが目立って出てきてしまい、余り使い易い物ではありませんでした。C-700UZも他に漏れず16秒露光のマニュアル露出が備わっている事もあり、私としても真夏の打ち上げ花火に始まって、冬の星座の撮影まで幅広く使いたいと思っています。それにはやはり、ノイズと言う壁が立ちはだかりますから、ここではC-700UZでの長時間露光の際のノイズと、このカメラの特徴でもあるISO感度の増感時のノイズを合わせて見ていきます。

最初は「室内」などの低光度の下でシャッタースピードが低速になってしまう際にISO感度を上げて手ブレ回避をするとした状況設定で見てみました。

左側の画像はクリックすると実画像を表示します。
右側の画像は中心付近を300ピクセル四方に切り取った原寸チップです。


ISO 100
F2.8
1/10s


ISO 200
F2.8
1/20s


ISO 400
F2.8
1/40s


ISO 800
F2.8
1/80s



室内撮影の結果。
ISO感度は200まではノイズらしいものは余り出ていませんが、400になるとゾワゾワと、そして800にまで上げるとウジャウジャと出てきます。当然の結果でしょうね。よって、ISO感度をオートにして勝手に感度が高くなったりすると後でビックリしますから、手ブレを防ぐにはやはり積極的に内蔵フラッシュを使ったほうが良いです。このカメラは増感して手ブレを防ぐコンセプトになっていますが、これには頼らずマニュアルでISO感度は100か200に固定しておかないと、室内撮影はノイズだらけになってしまいます。オートだとISO400以上に簡単にセッティングされてしまいますから。
余談ですが、ホワイトバランスは「晴天」に固定して撮影しているものの感度を上げると次第に色の傾向が変わってきました。感度と露出のバランスが微妙に違っているのでしょうか。


次は夜景です。
夜景の撮影では三脚必須なので手ブレと言うよりもISO感度を上げてシャッタースピードを早くしてノイズを減らせるかも気になるところです。また、三脚が無ければ手持ちでの撮影を感度を上げて手ブレを抑えたい場合もあります。それでは見てみましょう。
撮影はマニュアルフォーカスで遠景に固定し、その画像を300ピクセル四方で切り取った原寸チップを掲載しています。


夜景の撮影

ISO 100
F4.0
2s
2秒露光していますが、とても綺麗な夜景に写っています。



ISO 200
F4.0
1s
夜景ではISO200ではすでにノイズが浮いてきました。
均等の素直なノイズで、
この程度なら耐えられる場合もあるでしょう。



ISO 400
F4.0
1/2s
あ〜、もうバリバリ入ってきましたね。
かなり厳しいです。



ISO 800
F4.0
1/4s
シャッタースピードはかなりあがりましたが、
目に毒のすさまじいノイズが全面に出てしまいました。



夜景撮影の結果。
やはり感度を上げるとノイズがジャリジャリと入りますから、夜景はISO100固定で三脚必須。思ったのは、C-700UZはISO100だとノイズが少ないですね。これなら真夏の打ち上げ花火も綺麗な写真がバンバン撮れそうです。ワクワクして来ました。


最後に、カメラのレンズキャップを閉めたまま、16秒露光で感度別のノイズの違い。結果を先に述べると、16秒露光しても低感度の時はとても綺麗です。ツルツル。これは夜景撮影に期待が持てます。


16秒露光
(レンズキャップ装着)
画像左上部分の300ピクセル四方のチップを原寸切り出し。

ISO 100
ノイズは全く無し


ISO 200
場所によってはRGBの点が散らばるが、
かなり綺麗で許容範囲。


ISO 400
全体を見渡すと、ブツブツノイズが平均的に散らばる。


ISO 800
さすがにジャラジャラノイズまみれ。

2001年5月2日
デジタルカメラ大実験