編集長の趣味から最近は観察ネタが主になってます。
ま、最新デジカメのプレビューや情報なんかはその手のサイトやら雑誌やら沢山ありますから、やっぱりデジ研はデジカメの応用編でしょう。これまで自由研究ではインターバル撮影を使った昆虫の羽化シーンなどの観察を行ってきましたが、今回は水中生物の観察となります。
特別な裏技での撮影では有りませんけれど、デジカメならではのマクロ撮影を使って目には見えていなかった世界を観察していきます。最初のテーマは「コブヒトデ」。
皆さんはヒトデなんて滅多に触ったこともないでしょう。私もこのコブヒトデを海水魚屋で580円で手に入れるまでは間近で見たことも有りませんでした。
これがコブヒトデなのだ。大きさ8センチ程度の子供。
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ヒトデって人気が無いのか値段が安いんですね。このコブヒトデは子供で、最終的には25センチ程度にはなるようですけれど、本当にそんなになったらかえって怖いぞ。小さいととても可愛くて、触った感触って不思議です。
これがヒトデの皮膚の表面!!
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ヒトデって皮膚はザラザラしてて硬いんです。グニャグニャと曲がるのでもっと柔らかいモノと思っていた私には驚き。硬いのにグニャッと曲がるのでコチコチじゃない。なんとも例えようがないです。
更にビックリなのは、拡大すると何か生えてる!!
皮膚表面の拡大図 |
皮膚の表面には半透明で長さ数ミリの触手みたいなのがウジャウジャ生えてます。何でしょうかコレは。触った感触では感じられませんが、超マクロで見ると生えてるんですよ。
で、ここまではヒトデ君の表の話。今度は裏面。
フライングヒトデ!?
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飛んでるヒトデ君に見えるのは、水槽のガラス面にくっついているからです。
おかげでジックリと観察できます。
ヒトデの口 |
ヒトデの口は体の星型の中心部にポッカリと有ります。見た目イソギンチャクみたいですが、この口からの食べ方が凄い!!
口から胃袋を吐き出したところ
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なんと! ヒトデ君は獲物を見つけるとその上にかぶさり、口から胃袋を吐き出します! 胃袋は裏返しに吐き出され、ゆっくりと獲物を包み込み、体外で消化液を使って溶かすんです。なんとも凄い!
ヒトデの管足
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ところでヒトデってどうやって動くか知ってます?
私はそれまで無知でしたので、5本の足を器用に動かして移動するものと思ってました。実は違っていまして、5本の足には「管足(かんそく)」と呼ばれる小さな触手がいっぱい付いてまして、これをワラワラとうごめかしながら移動しているのです! コブヒトデは中心から放射状に管足が並んでいますが、ヒトデの種類によって裏面全部に管足が生えていたりするものがあります。
足の先端の管足は発達している
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その管足ですが、足の先端部は一際長くなっていまして、これがセンサーの役目を果たしているそうです。獲物の匂いや障害物を見分ける目のような役割です。移動しているときは先端の管足を伸ばしています。何か岩などの障害物が当たるとヒトデの脳みそに指令を送っているのでしょう。
ちなみに、ヒトデって足を切っても再生する生命力が有りまして、その足の中には内蔵がビッシリと詰まっているんだって!
このヒトデ君が餌であげたメダカを食べているシーンも撮ったんですが、さすがに見せられるものではないので掲載は止めておきます(笑)。
今回の撮影はカシオのQV-2800UXを使いました。マクロに強いので、クローズアップレンズは使用していません。各画像はクリックすると元画像を表示します。 |