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FinePix S5000
伝家の宝刀「シャープネス」で画質をチューン!
予想通りと言いますか、シャープネスの設定がカギを握っていました。 ハニカムCCDは第1世代の時に「ハニカムノイズ」が例えば空のような平坦な部分にひどく現れて色々と賛否問われましたが、その時もシャープネスを「ソフト」にすると不思議にハニカムノイズが消滅していました。但し、ソフトに設定すると眼鏡の度数が合わない近視の人みたいにかなりボヤけた写りになってしまいます。 言って見れば、フジはハニカムでのシャープネスの設定が下手で、カリッとさせればさせる程にノイズの乗るじゃじゃ馬ハニカムCCDを抑え付けることが出来なかったわけです。これを解決させてきたのが第3世代ハニカムで、S602では私の許容範囲としては空のノイズはシャープネスがノーマル時でも目立って見えることは有りませんでした。 S5000に採用している第4世代ハニカムは、第2世代までよりも空のハニカムノイズは減って綺麗になってきましたが、その反面、細かな部分、例えば木々の葉っぱや風景のビルの窓や、エッジの処理がひどくガタガタで、まるで油絵で描いたようになってしまいました。 これを解決するにはシャープネスしか有りません。つまり、フジのハニカムにとってシャープネスは「伝家の宝刀」なわけです。しかも、第4世代には新たに加わった「FinePixカラー」の設定が有ります。この組み合わせをうまくチューンしてやれば、かなりの画質改善につながります。 比較画像はカメラを三脚に固定し、各種設定も固定した後にFinePixカラーとシャープネスの組み合わせをそれぞれ変えていき撮影していったものです。 FinePixカラー「スタンダード」でシャープネス「ノーマル」を基準に見ていくと、一番画像的に安定した写りはFinePixカラー「スタンダード」でシャープネス「ソフト」の時です。但し、かなりノッペリとしてメリハリも無くなりますからパソコンでのレタッチが前提となります。レタッチする気で撮影するのであれば、この設定にしておけば画像が溶けた油絵になることは無いし、エッジがジャリジャリになる事も有りません。 FinePixカラー「クローム」でシャープネス「ノーマル」を見て見ると、解像感が増しています。画像が溶けた感じも見えにくくなっています。シャープネスはノーマルなはずなのに、画像はキビキビして来ました。反面、空や平坦部にノイズが浮き始め、暗部は潰れ気味になりました。 私がレタッチ前提にしないで一番撮ってポンで綺麗に写ると感じたのは、FinePixカラー「クローム」でシャープネス「ソフト」の設定です。シャープネスをソフトにしてますが、クローム設定時にシャープ感が増していたため、共に相殺されて、結果空や平坦部に浮き出たノイズが消え去り、メリハリの効いた画像になっています。コントラストがはっきりし過ぎているため、暗部のディテールが損なわれましたが、質感はすべてスタンダード・ノーマル設定のときと比べて雲泥の差で良くなっています。後は露出補正で少し明るめにして撮影してやればよさそうですが、これは今度試して更にチューンしてみます。 以下、画像はクリックすると元画像を表示します。 |