ソニーのCyber-shotの「Uシリーズ」に9月19日、新しい仲間が登場しました。これまで超小型のU30、1.5メートル防水のU60に続き、型番は間を取って「U50」です。
Syber-shot U50
回転レンズ搭載の小型デジカメなのである。
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このカメラ、「Fシリーズ」でも採用されている「回転レンズ」を搭載した超小型タイプのデジタルカメラです。よって、メディアも「メモリースティック
デュオ」と呼ばれる小型タイプの物です。なので他シリーズのメモリースティックとの互換性はありません。但し、デュオを差し込んで通常サイズのメモリースティックに変換するアダプタが製品と一緒に付属してきます。これを使えばVAIOなどのメモリースティック用スロット搭載パソコンには差し込むことが可能になります。
付属電池はCyber-shotの文字が印刷されているこだわりはソニーらしい。本体の小ささに伴い、メディアも小型のメモリースティックデュオ。
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値段は売値で24000円からとなり、かなり手の出しやすい値段設定です。機能的に詳しく見れば「単焦点(ズームが無い)」で細かな撮影設定が出来ないなどの制約はありますが、超小型回転レンズデジカメは物欲をそそります。
対抗する機種は先日発売されたミノルタの200万画素機「DiMAGE X20」でしょう。
以下、DiMAGE X20はX20、DSC-U50はU50と表記。
左はミノルタのDiMAGE X20です。
厚さはほぼ同じ。
U50の体積はX20の2/3程度と更なる小型。
液晶画面はU50は1インチとこれまた超小型。
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X20とU50はどちらも200万画素機ですが仕様的に最大の違いはX20が光学3倍ズームなのに対してU50は単焦点レンズの点。実際使ってみると私的にはズームレンズはやはり必需品。X20の操作系もU50と比べれば格段に使い勝手が良いです。U50の操作系はボタンが少なくメニュー内からの呼び出し時は軍艦部の4つの小さなボタンをポチポチ押しながら設定します。私は携帯電話のメールなんてやりたくもないしやったこともない人間なので、こう言うポチポチ系はかなり指がつるのである。
ここはX20に軍配でしょう。
しかし、外観を含めた機能面ではU50が優れています。パッと見ではどちらもアルミっぽい塗装仕上げですが、X20は強化プラスチックなのに対し、U50はソニーの物作りへのこだわりが感じられる一枚のアルミ板を成型して作られた本物の金属ボディーです。
そして何より「回転レンズ」、それも初代カシオが歴史を作ったのと同じレンズ部回転式です。ニコンで言うならばスイバル式。この回転部、かなり丈夫と言うのか頑丈に作られていて、多分大きな軸が入っているんじゃないかと思いますが、とてもしっかりした回転機構部です。更にレンズの横には小型のフラッシュ搭載。まるでスパイカメラのよう。
小型になったデメリットとしては液晶画面がこれまた超小型。見え方はお世辞にも良くありませんが、再生時には画像の拡大機能付き。細かな点はしっかり押さえてます。
マクロはちょっと苦手。
ワイドマクロなので10センチまで寄ってもこの程度。
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私の場合はマクロを最初に突っ込んでしまいます。このカメラは単焦点、被写体まで10センチの距離に寄れますが、いわゆるワイドマクロ。ほとんどマクロっぽく有りません。レンズが回転するのでマクロ撮影にはもってこいな機能を有していながら、マクロ能力はダメなのであります。
そのマクロを撮って気が付いたのが菱形のボケ。
菱形のボケは絞りの形状による。
なのでちょっと汚い背景。
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ん?
やっぱりまだソニーは菱形なのねん。どうにかして。
菱形の絞り形状は背景のボケ味がとても汚くなります。
見えますか?
貴重な菱形絞りを捕らえた瞬間(笑)
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X20を使って菱形絞りを捕らえました。
電源投入時に一瞬絞りが開く瞬間を狙って撮影した物です。
ま、菱形であってもマクロな撮影以外はほとんど分からないでしょう。と言うのも、ワイド側単焦点でCCDも小さいですから、ほとんどパンフォーカスな画像になります。
ちなみに絞り値は変則で F2.8 F4.0 F4.5 F5.0
F5.6 となり、すべてカメラ任せのオートとなります。暗いシーンで無ければ絞り開放になる事も無く、絞られるようです。ISO感度も自動です。
さて、結構小粒なデジカメでありながら良し悪しをわきまえればかなり使えそうです。次回はX20との画質比較などを交えた実写編へと続きます。
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