DC4活用術

低感度に悩む
フラッシュとの関係


RICOHのDC4のCCD感度はなんと!
ISO 40
これでは余りにも低いでっす
フィルムカメラでも ISO100 で結構キツイ場面(フラッシュなんか使わないで)有りますよね
なので、
「スローシャッター警告」
がすぐにでてしまいます

どこからがスローシャッター領域なのか分かりませんが
通常、1/60sを境に「手ぶれ」は発生します

でもって、更に追い討ちをかけるが如く、なんと!
レンズ F2.8
RICOHではレンズ解像度は抜群とうたってますけど
レンズの「明るさ」と言う観点から見れば
余り良いレンズじゃないです。

ニコンはF2.0と言うかなり明るいニッコールレンズを採用しているのに
ISO40とF2.8では泣けてきます

実際の例で言うと、
ISO感度50前後だとすると 標準的な明るさ EV10 の時
F2.8のレンズでシャッタースピード 1/60s
つまり、すでに「手ぶれ領域」に入ってしまってます

参考までに同じ F2.8 のC1400Lでは、
ISO感度100なので、
1/125sまでシャッタースピードスピードが上がり
手ぶれにはなりません。


で、ここから更なる追い討ちをかけますと
「フラッシュAE」の機能はマクロに効かない!
DC4のフラッシュは光の強弱によって発行を変化させているようですけど
マニュアルの注意書きに
「35センチ以下の距離では露出オーバーになります」
と書いてあり、実際マクロモードで全く使い物になりません

スローシャッターモードで撮ったマクロ画像
フラッシュを付けてみた
凄い白飛び
フラッシュの前に紙を4枚重ね、
光の量を減光させたがダメであった


35センチの距離と言うのは、
DC4でいう「マクロモード」そのものです
マクロモード自体は優れており、かなり接近して(8センチ)撮れますが、
なんと、DC4では最初からマクロモードでのフラッシュは
使えない仕様にしてしまっている訳です
これはあまりにキツイ仕打ちですよぉ

マクロモードで3倍ズームなんかしちゃうと、
レンズのF値は4.7になり(暗くなると言う事)
先の例の条件で見ると、
シャッタースピードは1/30s以下!
ちょっとでも風で被写体が動いていたり、
手持ちでの撮影は不可能の領域です

マクロモードが優れているだけにここは改善願いたい

C1400Lでは
フラッシュを一度試しうちし、
その時のホワイトバランスをカメラ内部が瞬時にチェック
直後、的確なシャッタースピードでもう1度フラッシュを焚いて本番撮影になります
これによって白飛びは極力抑えた画像が得られますが、
ここまでとは言わなくても
マクロモードの減光フラッシュ(もしくはシャッタースピードを上げる)を
カメラが自動でやって欲しかったです

とは言え、フラッシュが効く撮影場面も有ります

同じ様にフラッシュを使ってマクロモードで撮影
こちらもフラッシュを使う

上の2つの画像はフラッシュを使っていながら、
先ほどの様に強烈な白飛びは防がれています
背景や被写体に光の反射を受けないこの様なシーンでは
有効に働いています


で、どうしてもフラッシュが白飛びしてしまい使えない場面に
DC4はこれを回避する機能を装備して来ました
「Sモード」
と言う、CCDの感度をオーバー気味に増幅し
「ISO 80」に感度をアップさせる機能です

これは非常に重宝します
注意書きに
「ノイズが入る恐れが有ります」
と書かれてますが
私が見た感じではノイズらしき物は見当たりませんでした

むしろ、目にみえないノイズが入るのは一向に構わないが
手ぶれで全くボケてしまう画像よりずっとマシなのである
なので、私はスローシャッター警告が出た時は迷わず「Sモード」に切り替えてます
Sモードでは、
通常の2倍のシャッタースピードで撮影してくれます
これで手ぶれも無くなり、マクロモードでのフラッシュ無し撮影が
ある程度可能になっています

通常撮影
この位の明るさでは
「スローシャッターモード」
になっている
「Sモード」で撮影
スローシャッターモードから開放された

常用機能としても差し支えないほど
画像への影響は無かった


ちょっと厳しい内容になってしまいましたが、
デジタルカメラの抱える問題であり、どれも今後改善出来る事なので、
進化して行ってくれるはずです。
基本的にDC4は良いカメラですから

98/06/19
デジタルカメラ大実験