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デジタルカメラ研究マガジン デジタルカメラ大実験

「C3030Zoom」「XV−3」「M70」
比較レポート発色編
Part2

前回はカラーガイドを使って撮影しました。
今度は身近な飲料水の缶を使って発色テストをしてみます。

共通撮影データ
・太陽光直下
・ホワイトバランスを太陽光に固定
・彩度は標準
・マクロモード
・光学ワイド端
・感度ISO 100固定
・絞り優先AE

各画像はクリックするとVGAサイズになります。



最初にコカコーラの「赤」から。
実際の色と同じ発色をしていたのがXV−3のみ。
C3030Zは少し朱赤になっています。
M70も朱色の傾向が出ています。
同じ原色系CCD同士のXV−3とM70も、色の出方は違っており、色の再現性では、M70は補色系のC3030Zと同じ傾向を示します。

次にアクエリアスの「青」。
これも本来の色の発色はXV−3のみ出ています。
原色の色を再現するのはXV−3が得意のようです。
他の2機種は水色がかっており、M70は更に薄い青になってしまいます。

今度はキュンの「黄色」。
本来の色はM70がほぼ再現出来ています。
C3030Zは少々薄い色になり、XV−3は赤みが強く入り、橙色に近くなっています。
こう言う淡い色はM70が得意のようです。

さて問題はフィルムケースの紫色。「400」と書かれている部分です。
前回同様、XV−3は紫を紺藍傾向に発色してしまいます。厳密に言えば、青みががった紫に再現してしまっています。
M70とC3030Zはほぼ完璧にこの微妙な紫を再現していますが、XV−3には出来ないようです。

フィルムケースの「緑」について。
ほぼ忠実に再現しているのがM70です。
少々濃い緑なのがC3030Zで、それより更に濃くなっているのがXV−3。


よって、結果とすれば、原色系の色を再現するのに向いているのがXV−3。
派手目な色は苦手であるが、微妙な色合いを忠実に再現出来るのはM70。
補色系なので原色を再現するのは出来ないが、しっかりと色を捕らえられるC3030Z。
となるでしょう。


露出に関して付け加えておきます。
撮影はそれぞれ数回行って、平均的な露出値の画像を選んでますが、ほとんどピシッと同じ露出値にセットされました(絞り優先AE)。
その中で、XV−3とM70はほぼ同じ露出で撮影されていますが、C3030Zだけ、シャッタースピードが上がってしまいました。これだと画像が他と比べて暗くなる値なのですが、実際はそうでもなく、うまいこと描写されています。やはり、補色系CCDなので、光の透過が大きく、感度的に有利なのかも知れません。

それと、細かな事ですが、コカコーラの缶の右側の暗部の再現性で、ビンの形をした模様をつぶれずに再現したのはM70。やはり他よりもラティチュードが広いのでしょう。

発色テスト

C3030Zoom
F6.3
1/400s



XV-3
F6.6
1/267s



M70
F5.6
1/320s


00/07/01